このブログは、自社のCMS「writeWired」のサイトを、AIと一緒に作り直してきた記録です。この記事は、その最初の一本で、作り直しを始める前の経緯を書いています。記事は2026年7月に、私の話をClaudeが整える形で書きました。

やりたかったこと:検索から、新しいお客さんに来てほしかった

writeWiredは、大きなサイトや会員サイトを運用する企業向けの製品です。新しいお客さんに見つけてもらう入口として、検索に期待していました。

検索で上位に出たくて、自分で記事を書いていた時期があります。書き上げるたびに読み返して、正直、がっかりしていました。言いたいことは全部入っているのに、読み物として良くない。効果も出ませんでした。

こうやってみた:自分の記事を、AIに読みやすく直してもらった

そこにAIが来ました。私の書いた記事を、きれいに書き直してくれる。元の記事より読みやすい文章を、一から書いてもくれる。感動しました。

自慢の多い自分の記事を、AIに平坦な調子に直してもらいました。中身は変えていません。読みやすくなったのだから、これで順位も上がるだろうと待ちました。

こうなってしまった:順位は落ち続けた

順位は落ちる一方でした。

「AIで書いた記事は評価されない」という話は聞いていました。でも、そんなはずはないと思っていました。元は自分が書いた記事で、中身は変わっていません。それでも、下がり続けました。

検索の上位に何が並んでいるかを見ると、「〜とは」から始まる初心者向けの解説記事で埋まっていました。writeWiredは上級者向けの製品で、そうした記事と同じ場所で勝負するのは、もう無理だと感じました。

検索に頼れないなら、新しいお客さんはどこから来るのか。答えがないまま、しばらく止まっていました。

一方で、確信していたこともありました。文章を書く仕事は、近い将来ほぼAIがこなすようになる、ということです。AIの書く力は日に日に良くなっていて、この流れは戻りません。

だからこうしてみた:順位ではなく、AIの答えに使われる事実を置く

検索結果の上に、AIが答えを出すようになった

そこに、Googleが検索結果の上にAIで答えを出す仕組みが来ました。ほかのサイトを読んで、あたかも自分の知識のように答えを言う。お前、AIのコンテンツは評価しないんじゃなかったのかよ。お前が自分でやるんかい。正直に書くと、腹が立ちました。

ただ、見方を変えると、入口が一つ増えただけです。検索結果の1位を取るのではなく、AIの答えの中に入る。それなら、順位の勝負から降りられます。

自社にしかない事実を、小さな単位で置く

聞いた話では、AIは情報を小さな断片として拾い、断片として答えに使うそうです。だったら、こちらも断片として読み取られる形で置いた方がいい。その断片の中に、Googleがほかのサイトから持ってこられない情報、つまり自社にしかない事実が入っていれば、答えに引用されるかもしれない。

そういうコンテンツを作ってやろうじゃないか、と決めました。

順位のための記事を書くのはやめました。代わりに、自社の製品について、うちにしか書けない事実を小さな単位に分けて置いていく作り方に変えました。具体的には、管理画面の機能を1画面1ページで書く、というところから始めています。何をどう分け、どこでAIを使い、どこで使わなかったのかは、この連載の次の回から一つずつ書いています。

その後

この決断のあと、管理画面の機能を1画面1ページで解説したページを127本作り、FAQや使い道ごとの案内ページも、その事実の上に作り直していきました。

2026年9月には、「多拠点サイト」の検索で、Googleが検索結果の上に出す説明の出典として、writeWiredのページが引用されているのを確認しました。

ただ、10月の時点で、検索から来る人が増えたとはまだ言えません。AIの答えに使われることと、お客さんが来ることの間がどうつながるかは、今も見ているところです。

この決断で分かったこと

読みやすく直すことと、見つけてもらうことは別だった

AIに直してもらった記事は、確かに読みやすくなりました。でも、それで順位が上がることはありませんでした。順位が落ちた原因は、今も一つに決められていません。分かったのは、文章を読みやすくすることと、検索で見つけてもらうことは、別の問題だったということです。AIに文章を直させるとき、何のために直すのかを分けて考える必要があります。

他のサイトにない事実は、AIには書けない

文章を書く仕事はAIがこなすようになる、と私は考えています。そうなると、一般的な解説はどこでも読めるものになります。AIに書けないのは、まだどこにも書かれていない、その会社にしかない事実です。この連載で私がAIと作ってきたのは、文章そのものより、その事実を正確に置く仕組みでした。

狙いを変えたら、何を書くかも変わった

順位を狙っていた頃は、検索される言葉に合わせて記事を書いていました。AIの答えに使われることを狙うと決めてからは、書くものが、自社の製品について確かめられる事実に変わりました。どこを入口として狙うかを決めると、何を書くかが決まります。