Web制作会社向けのパートナーページを1枚作りました。
今回も、本文は自分では書いていません。AIに、どういう会社と組みたいのか、これまでどういう会社と仕事をしてきたのか、どこを自社で担当して、どこを相手に担当してもらうのかを説明しました。
その中には、公開ページには書くつもりのない話も含まれています。でも、AIには全部話しました。
商売の仕組みから説明した
想定しているのは、Web制作会社やデザイン会社、企画会社との協業です。相手は顧客とのフロントに立ち、企画、設計、デザイン、制作を担当する。STSDはCMSやWebシステムの開発を担当する。相手はCMSの開発部隊を自社で持たなくても、システムを含む比較的大きなWeb案件に対応できる。そういう組み方です。
ページを作るAIには、さらに一歩踏み込んで説明しました。なぜこの形が相手にとって成立するのか。どういう役割分担になるのか。相手側にどんなメリットがあるのか。
公開するためではありません。ページの意味を理解してもらうためです。
AIは、理解したことを全部書いた
最初に出てきた原稿は、かなり正確でした。
正確すぎました。
STSDと組む場合、開発部分はSTSDが担当し、案件全体は貴社が受注します。
STSDの開発部分も貴社の商流に組み込めるため、制作部分だけを受注する場合より、案件全体の受注規模を広げられます。
言っていることは間違っていません。むしろ、こちらが説明した商売の仕組みをきちんと理解しています。見出しの案も「システムを含むWeb案件を、貴社の商流で」。私も一度は、これでいくと決めかけました。
でも、公開ページとして読み直すと、急に生々しい。パートナー募集というより、商流と収益構造の説明書になっていました。
間違っているから削るわけではない
そこでAIに戻しました。その情報は間違っていない。でも、公開ページでは「商流」「受注」「受注規模」という言葉は使わない、と。
ここが今回、少し面白かったところです。
これまでAIにコンテンツを作らせるときは、事実を正確に与えることをかなり重視してきました。機能リファレンスを作ったときは、AIに推測させず、実際にできることを事実として揃えました。Single Source of Truthという言葉を追っていたときも、元になる情報を一つに揃えることを考えていました。
今回は、その次でした。
入力する情報は完全であってほしい。でも、出力まで完全である必要はない。
むしろ、全部出してはいけないことがあります。
消しすぎると、意味まで消える
書き直した原稿は、穏やかになりました。企画やデザインに集中できる。CMS・WebシステムはSTSDが担当する。それぞれの得意領域を担当して、一緒に案件を進める。
間違ってはいません。ただ、このまま削る方向に振れば、行き着く先も見えていました。「一緒に頑張りましょう」というだけの、なぜ組むのかが分からないパートナー募集です。
実際には、この協業には相手側にもちゃんと事業上のメリットがあります。そこまで消してしまうと、ページの意味ごと消えます。
そこで、基準を決めました。事実は淡々と書く。メリットをこちらから説明するのは一箇所だけ。残りは、読んだ人が自分で気づく。
一文だけ残した
原稿は、確定までに4版です。構成は5節。そのうち、こちらからメリットを言う文は、1文だけ残しました。
貴社は企画・設計・デザイン・制作に集中したまま、CMS・Webシステムを含む規模の大きな案件まで、対応範囲を広げられます。
そこまで直接は書きませんでした。
でも、自社でシステム開発部隊を持たなくていい。顧客との窓口は自社のまま。システムを含む大きな案件まで扱える。そこまで読めば、必要な人には意味が分かるはずです。こちらから全部説明する必要はありません。
できたページは「システム開発パートナー」です。
AIには全部教える
今回、人間がやったのは文章を書くことではありませんでした。
AIには、商売の仕組みまで含めて全部説明しました。AIは、それをかなり正確に文章にしました。そこから、これは書く。これは書かない。これは消すと意味まで消える。これは正しいけれど、ここでは言わない。を何度か判断しました。
AIに渡す情報を減らしたわけではありません。むしろ逆です。
AIには全部教える。そのうえで、何を読者に見せるかを決める。
今回のページを作っていて、コンテンツを作る仕事がまた少し変わった気がしました。