このブログは、自社のCMS「writeWired」のサイトを、AIと一緒に作り直してきた記録です。この記事の作業は、2026年7月28日の1日で、Claudeと進めました。

やりたかったこと:機能ページの売り文句を、今の製品の事実にそろえたい

機能ページの中で、新しい事実と古い売り文句が同居していた

writeWiredのサイトには、CMS、フォーム、メール配信など、機能の領域ごとのページが9本あります。この記事では「機能ページ」と呼びます。1ページは、上から次の三つでできています。

  • 冒頭のリード
  • 売り文句の段(機能の売りを短く並べたタイルと、「何ができるのか」の説明)
  • 機能の解説ページの一覧

機能の解説ページは、管理画面の機能を1画面1ページで書いたもので、この作業の前日までに127本を作り直して公開していました。冒頭のリードも、それより前に、淡々とした調子に書き直してありました。

残っていたのが、真ん中の売り文句の段です。ここは何年も前に書いた文章のままでした。同じページの中で、下には今の製品の事実が並び、その上に古い売り文句が載っている状態です。

売り文句を、根拠のある文だけにしたかった

この日の作業は、売り文句の段を一文ずつ確かめて、今の製品で裏付けの取れることだけを書いた文にそろえることでした。最初の対象はCMSのページです。

こうやってみた:Claudeに一文ずつ、解説ページと台帳に照らさせた

照らす先は二つあった

Claudeに、CMSのページの売り文句を一文ずつ読ませ、根拠になるものがあるかを確かめさせました。照らす先は二つです。

一つは、公開済みの機能の解説ページ127本。もう一つは、機能の台帳です。台帳は、管理画面の画面を一行ずつ並べたExcelで、解説ページを作るときに使ったものです。どの画面を解説ページとして公開したか、しなかったかも書いてあります。

二つが要ったのは、解説ページに出ていない機能があるからです。テンプレートの一覧や複数サイトの設定のような、管理する側の画面は、解説ページにしていませんでした。売り文句の「テンプレートを用途で選べる」「複数のサイトを運用できる」は、解説ページには根拠がありません。でも台帳には、画面として載っていました。文は正しく、解説ページにないのは、そう作ったからです。こうした文は残しました。

三つに分けた

Claudeが照らした結果を、三つに分けました。

裏付けあり 解説ページか台帳で裏が取れる文です。残します。

言い過ぎ 機能はあるけれど、形容や効果の断定が強すぎる文です。たとえばCMSのページには、こういう見出しがありました。

どんなデザインでも導入可能。

本文には「制約はありません」とも書いてありました。実際にしているのは、サイトごとにテンプレートを開発することです。Claudeが出した直し案は、こうでした。

テンプレートはサイトごとに開発します。既存サイトのデザインを保ったまま導入できます。

「どんな」「制約はありません」という言い切りを落とし、実際にしていることだけを書いています。ほかにも「あらゆる用途に」「最適な」「大幅に削減」「自由自在」といった言葉が、この種類に入りました。

裏付けなし 解説ページにも台帳にも痕跡がない文です。CMSのページには「直前配信」「自動収集」という言葉がありました。Claudeに「これは何を指しているか」と聞かれ、私にも分かりませんでした。以前ライティングしたときの残骸だと思います。消しました。

どの文をどれに入れるかと直し案はClaudeが出し、照らして決まるものはその案で直しました。何を指すか分からない言葉や、残すかどうかが方針で決まるものは、私が決めました。

こうなってしまった:書き直しを取り込もうとしたら、取込が止まった

書き直しはCSVで取り込む

機能ページは、見出しも本文も、ページの中の項目として保存されています。そのため書き直しは、ページを1枚ずつ編集するのではなく、変更する項目だけを載せたCSVを作り、writeWiredに取り込んで反映します。取り込みには本番の前に試すテストの取込があります。

CMSのページの書き直しを取り込むと、エラーで止まりました。

UFS_FEATUREの機能詳細組込コンテンツ - 1のコンテンツが複数見つかりました。対象が特定できないので更新できません。

原因は、使っていない欄に残っていた値だった

Claudeが調べると、ページの中の「機能詳細組込コンテンツ」という欄に、「/features/cms/」というパスが入っていました。今はページに表示していない欄です。取り込みがこの値で別のコンテンツを探しにいき、当てはまるものが複数あったために止まった、というのがClaudeの見立てでした。

表示に出ない欄なので、Claudeが空にしてCSVを作り直しました。もう一度取り込むと通り、CMSのページの売り文句は書き直しのとおりに入れ替わりました。

だからこうしてみた:残り8ページを、同じやり方でまとめて直した

型が決まったので、残りを一度にやった

CMSのページで、照らす先、三つの分け方、取り込みで気をつけることがそろいました。私はClaudeにこう返しました。

「全部一気にやっちゃおうか?」

Claudeは残り8ページの売り文句をまとめて照らし、私が決める必要があるものだけを質問にしてきました。

  • ChatGPT連携のページの「Embeddingsを使ったおすすめ表示」と「チャットボット」は残すか
  • 分析ダッシュボードのページの「用途別の6種類」の6は、今も合っているか
  • フォームのページの「回帰履歴」は何か
  • 外部システム連携のページの「柔軟な対応力」(自社で開発していることの話)は残すか

私の答えは、おすすめ表示とチャットボットは機能として持っているので残す、6という数字はどこにも根拠がないので数字にこだわらない、「回帰履歴」は「回遊履歴」の書き間違い、「柔軟な対応力」は消すと寂しくなるので残す、でした。このほか、マーケティングオートメーションのページの「スコア加算」を消し、行動履歴のページにあった「滞在時間から関心を推定」は、当時、滞在時間の表示が完全ではないと判断し、積極的には伝えないことにして外しました。

CMSのページで取込を止めたのと同じ欄には、分析ダッシュボードのページにも値が入っていました。Claudeはこれを先に空にしてから、8ページ分のCSVを作りました。今度は止まらずに通りました。

確かめ方も二つにした

取り込んだあとは、公開したページのスクリーンショットを私が1ページずつ送り、Claudeが書き直しどおりになっているかを確かめました。あわせて、消したはずの言葉が残っていないかを、Claudeに機械的に洗わせました。

ここで、直す対象にしていなかった「何ができるのか」の見出しの古い調子と、残っていた「あらゆる」「シームレス」などの形容が見つかり、最後にまとめて直しました。その日のうちに、9ページすべての売り文句の段が終わりました。

今回の作業で分かったこと

AIに文章を確かめさせるときは、照らす先を先に決める

照らした先が決めたのは、文が事実の範囲に収まっているかどうかです。「どんなデザインでも導入可能」は、「サイトごとにテンプレートを開発する」という事実を、事実にない「どんな」「制約はありません」で言い切っていました。言い過ぎとは、そういう文でした。根拠のない「6種類」が見つかったのも、解説ページにも台帳にも6という数字がなかったからです。照らす先が公開済みの解説ページだけだったら、テンプレートや複数サイトの文は「裏付けなし」に見え、正しい文まで消すところでした。AIに確かめさせる前に、何と照らすのか、その範囲で足りるのかを決めておく必要があります。

判断が要るものだけを、人に上げさせる

残り8ページで私が答えたのは、4つの質問と、追加で外すと決めた2点だけでした。Claudeは、照らして決まるものは自分で直し、決まらないものだけを質問にしてきました。「回帰履歴」のように書いた本人にしか分からないことや、「柔軟な対応力」のように残すかどうかが好みや方針で決まることは、人が答えるしかありません。AIに直させるときは、照らして決まるものと、人が決めるものを分けて出させると、人の確認がそこに集まります。

書き直すと、表に出ない古いものも見つかる

取込が止まった原因は、ページに表示していない欄の古い値でした。売り文句を直す作業の途中で、ページの見えないところに残っていたものまで見つかりました。古い文章を直すときは、見えている文だけでなく、同じページの使っていない欄にも古い値が残っていないかを確かめておくと、取り込みで止まりにくくなります。