この記事の作業も、ChatGPTとClaudeの二つのAIと一緒に進めています。

前回までのあらすじ

前回の記事では、機能の事実の上に、使う人の仕事を説明する章を一枚置き、機能ページからAbout、トップまでを積み直しました。

土台は三段です。管理画面の機能を1画面1ページで書いた「機能リファレンス」。関連する機能をまとめた「機能の束」。その上に、誰のどの仕事が楽になるかを説明する「営業REFS」の章。今回は、この営業の章を、用途別のページにも載せようとしました。

候補を出してから、採用するまで

先に、1日でやったことを並べます。

段階 起きたこと 件数
現行の原稿を読む 20ページが説明している、担当者の仕事を拾う 131件
下の選び方を見直す 必要な機能を含む束を選び直す 19ページで変更・1ページは変更なし
候補を引き直す 原稿の仕事と同じ機能を使う候補を分ける 321件(一致195件+それ以外126件)
章と順番を決める 用途に合う章を選び、重なる説明を整理する 合計60章
章の本文と照らす 申請の章を差し替え、資料ダウンロードの章を一つ外す 合計59章・1ページ最大5章
取り込む 見出しと採用した章をページに表示する 20ページ分

対象の20ページは、用途・業種から探すの用途ページに、医療従事者向けと製造業向けのページを加えたものです。最初に書き出したのは22件でしたが、本文がまだ手元になかった会員サイト構築のページと、一覧ページを外しました。

321件と59章には、同じ章を複数のページで使っている分も含みます。59本の章を新しく書いたわけではありません。

多拠点のページなのに、担当範囲と共通情報の章が出ない

用途ページには、作ったときに選んだ機能の束がすでに入っていました。だから、その束から営業の章を引けば候補が出るはずです。章を好みで選ばなくて済みます。

ところが、多拠点企業サイトのページで引いてみると、おかしなことになりました。

このページの本文は、三つのことを説明しています。拠点の担当者に自分の拠点だけを触らせる「担当範囲」。全拠点に共通する情報を本部が一度で直す「共通情報」。公開前に本部が確かめる「承認」です。ところが候補に出てきたのは、承認や履歴、CSVでの受け渡しの章でした。担当範囲と共通情報の章が出てきません。

営業の章がなかったわけではありません。担当範囲の章も、共通情報の章も、機能ページ用にもう作ってありました。足りなかったのは、そこへつながる機能の束です。このページを作ったときの私は、権限や共通部品の束を選んでいませんでした。

章を手で足す前に、20ページの仕事から選び直した

ここで、多拠点のページに章を2つ手で足せば、見た目は整います。でもそれをやると、上のページで辻褄を合わせただけになります。下の束は穴があいたままです。

最初は、多拠点の1ページだけで直してみて、様子を見てから広げる案が出ました。私はこう返しました。「一個ずつというより、一気に全部変えたい。観測する意味ってないと思う」。

検索順位の実験なら、1ページで試して様子を見る意味があります。でも今回やっているのは、すでにある説明のつながりを整え直す作業です。正しい形が分かっているなら、1ページずつ直して待つ理由がありません。

そこで、20ページの原稿を全部読み直しました。各ページが説明している担当者の仕事を拾い(131件)、その仕事に必要な機能、その機能を含む束、の順にたどりました。結果、束を変えずに済んだのは大量製品のページだけで、残りの19ページで束を足したり外したりしました。多かったのは、権限、ユーザー、組織、共通部品の束です。原稿ではずっと説明していたのに、束としては選ばれていませんでした。

321件は、載せる章ではなく、選ぶための材料だった

直した束から、営業の章の候補を引き直しました。20ページで321件です。

このうち195件は、原稿に書いてある仕事と同じ機能を使う章でした。残りの126件は、同じ束に入っている別の機能を通って候補に来ただけの章です。

候補を出す作業と、どの章をどの順に使うかを決める作業は、分けました。候補はClaudeが機械的に出し、章と順番はChatGPTが選び、私が判断する。候補の多いページに全部を載せるのではなく、その用途の仕事に合う章を選びます。多拠点なら「担当範囲 → 共通情報 → 承認」の3章です。

一致していても、その章が仕事を説明しているとは限らなかった

ChatGPTが20ページ分で60章を選びました。そのあと、Claudeが一章ずつ、章の本文と照らしました。

機械的に「同じ機能を使っている」ことと、その章がその仕事を説明していることは、別の話でした。

  • 申請・受付ポータルでは、「申請をフォームで受け、受付の返信を自動で返す」仕事に、受付が終わったあとの案内を説明する章が選ばれていました。受付と自動返信を正面から説明している章が別にあったので、そちらに差し替えました。
  • 資料ダウンロードサイトでは、「会員と閲覧の記録を日次で営業側へ渡す」仕事に、会員管理画面の章が選ばれていました。その章の本文からは、日次の連携も閲覧の記録も言えません。この章は外し、その仕事は用途ページの本文に残しました。

これで60章が59章になりました。

逆の例もあります。申請のページでは、差し替えた受付の章と、受付後の対応管理の章が、機械的には同じ仕事に当たります。でも本文を読むと、説明の中心は受付と対応管理で分かれていました。なので両方残しています。「同じ仕事に当たる章は一律に落とす」というルールも、本文を読んで直しました。

営業の章に上がらない仕事は、本文に残した

拾った仕事の中には、機能リファレンスには対応づけられず、事例などの記述をもとに説明していた仕事が18件ありました。たとえば「店舗一覧を部品として一つ持ち、各ページから呼び出す」といった、テンプレートの作り方として説明している仕事です。

これを営業の章につなぐために、似た機能を当てることはしませんでした。製品の標準機能のように言い換えることになるからです。かといって、章にできないからページから消すこともしません。こうした仕事は、これまでどおり用途ページの本文と事例へのリンクで説明しています。

事実の機能から営業の章に上がる経路と、事例で確かめられる仕事を本文に残す経路。二つあっていい、という整理です。

同じ日のうちに、20ページ分を取り込んだ

採用した章に、ページごとの見出しと要約を付けました。ChatGPTが書き、Claudeが章の本文と照らしてデータにし、私が取り込みました。

多拠点のページを開くと、冒頭の表で「何を誰が持つか」を一覧したあとに、担当範囲、共通情報、承認の章が続き、それぞれの具体的な説明に入っていきます。ページが一段厚くなりました。

変わったのは、説明の組み立てと表示です。検索順位や問い合わせがどうなるかは、これから見ます。

下に戻って、確かめる

同じように既存の説明を広げるなら、私はこうします。

  • 必要な章が出てこないときは、上のページだけで埋めない。下の選び方に戻って確かめる
  • 候補を出す作業、章を選ぶ作業、章の本文と照らす作業を分けておく

分けておいたので、途中で判断を直せました。束の選び直しも、章の差し替えも、その途中で見つかったものです。今回は、この手順で20ページ分を積み直せました。