接点ごとに、記録が分かれていく
顧客との接点は、少しずつ増えていきます。
- 資料請求のフォームを作り、届いたデータを表計算のファイルに貼る
- セミナーを始めて、申し込みは別のツールで受ける
- 問い合わせはメールで届き、担当者の受信箱に残る
- 会員サイトを作り、登録情報は会員のデータベースに入る
それぞれ、始めた時期も、担当した人も違います。一つずつは、その時点で筋の通った選び方でした。気がつくと、同じ人の記録が、届いた経路ごとに別々の場所にあります。
分かれていると困る場面
- 電話で「先日問い合わせた件で」と言われ、どの表を、誰の受信箱を探せばよいか分からない
- セミナーに申し込み済みの人に、同じセミナーの案内を送る
- 営業とサポートが、同じ人に別々に連絡している
- 資料請求から申し込みまでの流れを、1人の人としてたどれない
どれも、担当者の注意では防ぎにくいことです。見るべき記録が、1か所にないからです。
人を軸にする
記録を、届いた経路ごとではなく、人ごとに集めて見られるようにします。問い合わせ、申し込み、送ったメール、届いたメール。どの経路から来たものも、「この人の記録」として並ぶ状態です。
そのためには、別々に届いたデータが同じ人のものだと分かる「つなぎ目」が要ります。
つなぎ目を何にするか
| つなぎ目 | 良いところ | 気をつけること |
|---|---|---|
| 会員のID(ログイン) | ログインした状態の操作なら、その人のものだと分かりやすい | 登録していない人、ログインせずに来た人には使えない |
| メールアドレス | 多くの接点で受け取れる | アドレスは変わる。1人が複数のアドレスを使う。部署の共有アドレスでは、複数の人が同じアドレスになる |
| 氏名と会社名 | 電話や紙でも受け取れる | 表記のゆれ、同姓同名、異動や転職 |
一つのつなぎ目だけで、すべての接点をつなぐのは難しいものです。いくつかを組み合わせて使うことが多くなります。
同じ人かどうかの判定は、思ったより難しい
データをつなぐとき、いちばん悩ましいのは「この二つは同じ人か」の判定です。
- 同じ名前で、違うアドレスから届いた二つの問い合わせ
- 同じアドレスから、違う名前で届いた申し込み(共有アドレス)
- 以前と違う会社名で届いた問い合わせ(転職、社名変更)
機械的にまとめすぎると、別の人の記録が1人に混ざります。混ざった記録をもとに、別の人の申し込み内容を話してしまう、別の人宛ての案内を送ってしまう、という事故のほうが、記録が分かれたままでいるより重くなります。
迷うものは、確かめてから人がつなぐ。手でつなぐ場合は、なぜ同じ人と判断したのかを、運用の中で確かめられるようにしておきます。自動でまとめる範囲は、確実なものに限ります。
束ねたデータを、誰に見せるか
人ごとに記録が集まると、その人の記録をまとめて見られるようになります。便利になる分、見える範囲の問題も大きくなります。
採用への応募、苦情の内容、個別の契約の相談。同じ人の記録でも、見てよい担当者が違うものがあります。束ねるときは、どの種類の記録を、誰が見てよいかを、あわせて決めておきます。
writeWiredでは
writeWiredでは、問い合わせも申し込みも、フォームのデータとして保存されます。記録は、会員を軸に集めて見られます。
問い合わせと会員をつなぐ
- 問い合わせの詳細で、その問い合わせを顧客情報(会員)と紐づける
- ログイン中の会員がフォームを送信した場合は、自動で会員に紐づく
- 問い合わせの詳細からも、同じ会員のデータへたどれる
会員を軸に見る
- 会員のフォーム入力履歴に、その会員に紐づくフォームのデータが、フォーム別のタブで並ぶ。問い合わせも申し込みも、会員からたどれる
- 会員の詳細では、登録情報の下のタブに、送信履歴・アクセスログ・開封・クリック・フォーム別の入力履歴・受信メールが並ぶ
メールはアドレスでつながる
- 届いたメールは、メールアドレスに紐づく
- 同じアドレスの会員と問い合わせがあれば、どちらの詳細にも同じメールが表示される
見える範囲
- 会員の詳細やフォーム入力履歴に並ぶフォームは、ユーザーの権限(フォーム単位の閲覧制限)で絞り込まれる
つなぎ目の使い分けには、次のように当たります。ログイン中の会員がフォームを送信すると、自動で会員に紐づきます。ログインせずに届いた問い合わせは、問い合わせの詳細で会員と紐づけます。メールは、アドレスを介して会員と問い合わせの両方から見えます。
会員の詳細に並ぶフォームのデータは、ユーザーの権限(フォーム単位の閲覧制限)で絞り込まれます。採用の応募や苦情の窓口をそれぞれ別のフォームで受けていれば、権限のないフォームのデータは、会員の詳細のフォーム入力履歴に並びません。
同じ人かどうかの判定の基準と、どの記録を誰に見せるかの方針は、この仕組みの外側で決める運用です。
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