この記事でわかること

  • 製薬マーケティングで成果が出にくい構造的な理由
  • 「施策不足」ではなく「構造の問題」である理由
  • 多くの企業が陥りがちな3つの典型パターン
  • 成果を出す企業が重視している考え方の違い

施策を足しても変わらない構造とは

成果が出ない企業の多くは、次のような状態にあります。

  • メール配信を増やしている
  • コンテンツを追加している
  • Webサイトを改修している
  • 新しいツールを導入している

一見すると「やるべきことはやっている」ように見えます。
しかし、これらの施策が個別に存在しているだけになっているケースが非常に多いのです。

よくある構造的な特徴

  • 会員サイト、メール、Webがそれぞれ独立している
  • データが分断され、横断的に見られない
  • KPIが施策単位でしか設定されていない
  • 施策同士の関係性が整理されていない

この状態では、どれだけ施策を足しても
全体としての成果は見えにくいままになってしまいます。

成果が出ない原因は「努力不足」ではない

重要なのは、
成果が出ない理由は担当者の努力不足ではないという点です。

多くの場合、問題は次のような構造にあります。

  • 「何を目的に」行っているかが曖昧
  • 「どの行動を成果とするか」が定義されていない
  • データがあっても、判断につながっていない

つまり、
「頑張っているのに成果が見えない」状態が生まれているのです。

よくある製薬マーケティングの“詰まりどころ”

ここで、実際によく見られる詰まりどころを整理します。

① 施策が点在している

  • 会員サイトはあるが、目的が曖昧
  • メール配信はしているが、行動につながっているか不明
  • コンテンツが増えても整理されていない

結果として、
「何が効いているのかわからない」状態になります。

② KPIが行動と結びついていない

  • PV、開封率、クリック率だけを見ている
  • それが次の施策判断に使われていない
  • 数字はあるが、改善につながらない

KPIが「見るための数字」になってしまうと、
施策は改善されず、成果も積み上がりません。

③ データが活用されていない

  • 会員属性が活かされていない
  • 行動履歴が施策に反映されていない
  • セグメント配信ができていない

結果として、
「誰に、何を、いつ届けるか」が設計されないまま運用されます。

問題は「何をやるか」ではなく「どう組み立てるか」

ここまで見てきたように、
成果が出ない原因は施策の種類ではありません。

重要なのは、

  • 会員サイト
  • コンテンツ
  • メール
  • データ
  • KPI

これらをどう組み立て、どう連動させるかという視点です。

施策を足す前に、
全体の構造を設計する必要があります。

成果が出ている企業に共通する考え方

成果を出している企業では、次のような共通点があります。

  • 会員サイトを起点に設計している
  • 行動データを次の施策に必ず活かしている
  • KPIを「改善のための指標」として使っている
  • 施策を単体ではなく流れで捉えている

つまり、
施策を「運用」ではなく「設計」から考えているのです。

なぜ「設計」という考え方が重要なのか

製薬マーケティングは、
単発の施策で成果が出る領域ではありません。

  • 情報提供の積み重ね
  • 信頼関係の構築
  • 行動データの蓄積

これらを前提とするため、
最初に設計しておかないと、後から整えるのが難しいのです。

次に考えるべき視点:関係性の再構築

第2回では、
成果が出ない理由を「構造」という観点から整理しました。

次回は、
医師との関係性をどう再設計するのかという視点から、
製薬マーケティングの起点となる考え方を掘り下げていきます。