CMSにデジタルマーケティング機能を統合。ライトワイヤード
これだけはおさえておこう CMSの基礎知識 その2.

CMSの必要性、メリット、デメリット

CMSがどういうものかは何となくわかっているけど、なぜ必要なのかな?メリットは?デメリットは?そんな疑問をお持ちの方に。

CMSの必要性

前項の「その1. CMSとは?CMSで出来ること」で、CMSで出来ることはお判りいただけたのでないかと思います。では、なぜCMSが必要なのでしょうか?CMSが必要とされる背景を考えてみましょう。

企業のウェブサイトの進化と役割

現在、大多数の顧客は情報の収集や購買行動においてウェブサイトを利用しています。ウェブサイトは企業のビジネス活動の中心的存在となっており、情報が陳腐であったり、リンク切れが頻発したり、統一性が欠けているウェブサイトは、企業の外部に対する信頼性にも影響を与えます。ミスなく、時宜に即した情報を統一的なデザインで提供することが、企業から求められているのです。

手作業による非効率からの脱却

ウェブサイトの運営にCMSが必要不可欠というわけではありません。ホームページビルダーなどのウェブオーサリングツールを使えば、ページを1つずつ作成し更新することも可能です。しかし、ページを追加する度に関連する全てのページを手作業で更新する必要が生じます。その結果、更新頻度が低下したり、記述ミスが生じたり、リンク切れが発生したりする原因となり、最終的には手作業の限界に突き当たります。何よりも、このような手作業は非効率的です。

CMSの導入はもはや当然の選択

CMSへの必要性を感じるかどうかは、ウェブサイトの重要性をどの程度認識しているかと深く関連しています。ウェブサイトは「あれば便利だね」という存在から、「真剣に取り組むべき要素」となりました。この背景を鑑みると、コストを抑制し、効率的に、タイムリーに、デザインの統一性を保ちながらウェブサイトを更新できるCMSの導入は、もはや避けられない選択と言えるでしょう。

CMSのメリット

「CMSのメリット」という点では、前項の「その1. CMSとは?CMSで出来ること」でも取り上げた、以下の項目が挙げられます。

  • ブラウザの管理画面からWebサイトの更新ができる
  • テンプレート化されるのでデザインが統一できる
  • スマートホン対応したサイトが更新できる
  • 掲載期間を指定できる
  • タグの構造も綺麗になり、またシステム的なSEO対策ができる
  • 変更履歴を保存できる
  • 複数人数で権限を付与してコンテンツを管理できる
  • 承認フローが利用できる
  • 多言語のサイトが構築できる
  • 複数サイトの運用ができる
しかし、これらは本当にメリットと見なすべきなのでしょうか?CMSはただこれらの機能を提供するツールで、それ自体が目的ではありません。大切なのは、企業がWebサイトを真剣に運営することが目的で、CMSはその目的を達成する手段となることです。

CMSの導入において、「目的が不明確だったのに導入を進めた」という話をよく聞きます。これらの機能が「メリット」として説明されることで、実際に何が必要なのかが見えにくくなる場合があります。その結果、不必要な機能まで導入してしまい、後で問題になることがあります。

たとえば、「承認フローが利用できる」という機能が、自社で本当に必要なものなのかを考えることが重要です。もし必要でなければ、CMS選定の条件から外すことが可能です。

「ブラウザの管理画面からWebサイトを更新する」という機能があるとすれば、「誰が何をいつどのように更新するのか?」という具体的な目的を明確にする必要があります。もし、上記のすべての機能が必要でなければ、CMSの導入自体が不要かもしれません。

「メリットがあるから導入する」という受け身的な考え方よりも、「目的を達成するための手段として何が必要なのか」を考えることがCMS導入を成功に導くカギになります。

CMSのデメリット

弊社ではCMSの導入にはデメリットがないと考えています。その理由は、CMSの導入が「企業のWebサイト管理を効率化する」という目的を達成するための有効な手段だからです。しかし、CMSについて解説しているサイトでよく見られる「デメリット」は、CMSの導入や選定の過程での誤解や判断ミスを引き起こす可能性があります。そのため、ここでそれらの点について説明したいと思います。以下に、よくCMSのデメリットとして指摘される項目を挙げてみましょう。

  • 導入費用がかかる
  • 教育に時間がかかる
  • デザインが固定のものになる
  • 移行に費用がかかる
  • カスタマイズ費用がかかる
CMSを絶対必要なものと考えるなら、それは車や冷蔵庫のような設備や家電と同じです。新しい冷蔵庫を買うとき、その購入費用自体をデメリットとは思わないでしょう。

取扱説明書を読んで使い方を覚える、古い冷蔵庫の中身を新しいものに移す、自分のニーズに合わせてカスタマイズする、これらをデメリットとは捉えません。

「デザインが固定化する」というのは、単に製品選択の基準の一つです。もしデザインが固定されては困るのなら、固定されないデザインのCMS製品を選べばいいのです。これは「目的」に含まれるべきことです。

デメリットと言われるとネガティブなイメージが浮かびがちですが、基本的にCMSはあなたの目的を達成する手段です。手段を選ぶこと自体にデメリットは存在しません。それは単純にトレードオフの問題です。

強いて言えば、もしWebサイトに問題があると感じていても何も対策をしないのであれば、CMSを導入しないこと自体がデメリットとなります。

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