会員ログの活用法 第21回

最初の流入元別に、会員の定着率を比べる

学会サイトから来て登録した会員は、7割が9月も利用している。検索から来た会員は5割。

よくある状況

会員獲得の報告では、流入元ごとの登録の人数が並びます。検索からの登録が多ければ、検索が一番の獲得経路のように見えます。

ただ、登録したあとも利用し続けてくれるかどうかは、流入元によって違うかもしれません。たまたま検索で見つけて登録した会員と、学会のサイトで紹介されて登録した会員では、最初の関心の強さが違います。登録の人数だけで経路を評価すると、定着しにくい経路に力を入れてしまうことがあります。

会員IDで最初の訪問の流入元と、その後のアクセスログをつなぐと、流入元ごとに、今も利用している会員を数えられます。

最初の流入元ごとに、9月も利用している会員の人数が分かるグラフ

4〜6月に登録した会員のうち、9月も利用しているのは、学会サイトからが72%、検索からが54%、直接・その他が55%。

このグラフの数え方

  • 対象:2026年4〜6月に登録し、1回以上利用した会員(154人)
  • 「最初の流入元」:その会員がログインした最初の訪問の参照元(検索エンジン、学会サイト、参照元なし)
  • 「9月も利用している」:2026年9月に、ログインしてページを1回以上閲覧したこと
  • 言えないこと:流入元ごとの人数が少ない(29〜67人)ので、差は目安として見る。流入元の違いが定着の理由だとまでは言えない

架空のサンプルデータで集計した例です。

これが分かると

  • 会員獲得の経路を、登録の人数だけでなく、定着の度合いで評価できます。
  • 定着しにくい経路から来た会員には、登録直後の案内を手厚くできます。
  • 学会サイトなど、定着しやすい経路との連携に力を入れる根拠になります。

ここに挙げた使い方は一例です。サンプルの数字は架空のもので、実際の結果や施策の効果を約束するものではありません。

試してみる

ここから先は、システム担当者に渡してください。集計SQLで出た結果を、AIプロンプトと一緒にAIへ貼ると、上のようなグラフと読み取りが返ってきます。

集計SQL件数と割合だけを出します
with first_s as (
  select distinct on (member_id) member_id, session_id
  from access_log
  where member_id is not null
    and accessed_at < '2026-10-01'
  order by member_id, accessed_at
),
src as (
  select f.member_id, max(a.referrer) as referrer
  from first_s f
  join access_log a on a.session_id = f.session_id
  group by f.member_id
),
recent as (
  select distinct member_id
  from access_log
  where accessed_at >= '2026-09-01' and accessed_at < '2026-10-01'  -- 9月。実際には直近の1か月に差し替える
    and member_id is not null
)
select case
         when s.referrer like '%google%' then '検索'
         when s.referrer like '%gakkai%' then '学会サイト'
         else '直接・その他'
       end as first_source,
       count(*) as members,
       count(r.member_id) as still_coming
from member m
join src s on s.member_id = m.member_id
left join recent r on r.member_id = m.member_id
where m.registered_at >= '2026-04-01'
  and m.registered_at < '2026-07-01'
group by 1
order by 1;
AIプロンプト集計結果を貼るだけです
次の表は、会員サイトに4〜6月に登録した会員を、最初に来た訪問の流入元で分けた集計です。
first_source=最初の訪問の流入元、members=登録した会員数(一度でも利用したことのある会員)、still_coming=9月にもログインしてサイトを利用した会員数です。
個人を特定できる列は含めていません。

1. 流入元ごとに members と still_coming を並べた棒グラフを、画像で描いてください。各流入元に「今も利用している割合」を添えてください。
2. 次の点を読み取って、3行程度で教えてください。
   ・今も利用している割合が高い流入元はどこか
   ・登録の人数と、今も利用している割合で、評価はどう変わるか
   ・会員獲得の経路を評価するとき、何を見るべきか

(ここに集計結果を貼る)

SQLとプロンプトは、準備編の汎用テーブルを前提にした例です。実際のテーブル名・列名に合わせて書き換えてください。動作や結果を保証するものではありません。

使う表: member(会員)/access_log(アクセスログ) (表の形は準備編)

試せなかったら

登録した会員の最初の訪問と、その後のアクセスログが、会員IDでつながっていないと、この問いには答えられません。
アクセス解析で分かるのは流入元ごとの登録の数までで、「その人が、そのあとも利用しているか」は追えないからです。

writeWiredでは、会員IDの付いたアクセスログとメール・フォームの記録が最初から同じ場所に揃っています。会員サイトCMSとしてのwriteWired

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