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企業が会員制サイトを求める理由

会員制サイトと聞くと、ECやSNSなどの一般消費者向けのサービスが思い浮かぶかもしれません。しかし最近では、BtoB企業も会員サイトの構築に力を入れています。これは、一般公開できない情報を必要な相手だけに公開するなどの密度の濃い情報提供と、そこから始まる親密なコミュニケーションが可能だからです。

会員制でないサイトの場合、利用者の属性や行動履歴を詳細に捕捉することができません。画一的なサイトになり、どうしても個々の利用者に沿わない部分が出てしまいます。会員制サイトであれば、一人ひとりにフォーカスし、欲しい情報が過不足なく手に入る心地よい利用体験を実現できます。

たとえば製造業の場合

一般公開できない製品情報を、取引拡大のため特定の顧客にのみ提供したい、というケースがあります。効率的な情報提供に有効なのが会員制サイトです。特定会員の閲覧権限を設定するだけでなく、顧客が関心を持つであろう分野の製品情報へのナビゲーションを強化することで、利用者の利便性がさらに向上します。

たとえば製薬業界の場合

製薬業界では、医師一人の判断により莫大な収益が生み出されることがあります。製薬会社にとって、医師との関係強化は重要な課題です。しかし数年前から、製薬会社の営業が医師と直接会って行う営業活動は大幅に制限されました。医師と営業の接点はデジタルのみに移行しつつあります。ここでも、医師の属性・状態を把握できる会員制サイト、サイト通じたコミュニケーションが不可欠となっています。

利用者がBtoBサイトに求めるもの

利用者が求めるものは、BtoCかBtoBかで大きく異なります。ECなどのBtoCでは、サイトを見て回り、必要な情報を探すことは利用者の楽しみにもなりますが、BtoBの場合は事情が異なります。日常品をBtoCサイトで購入するのが当たり前になった現在、利用者は、BtoBであってもBtoCサイトと同じ快適さを求めるようになりました。期待に応えるために必要なのは、一人ひとりの情報の収集・蓄積、それを元にした個別対応ができるサイトです。

BtoCの場合

サイト内の探索が楽しみの一部になることに加え、便利な機能も充実しています。お気に入りの商品や購入履歴をマイページで閲覧・管理できたり、そこからの再注文、関連する商品のレコメンドなど、個人の嗜好に合わせたコンテンツの表示と便利機能が充実しています。運営者側で個人の利用状況を把握した上での情報提供が可能なため、おすすめ情報のメルマガ送信をしても反応が良く、大いに活用されます。

BtoBの場合

BtoBサービスでは、サイト内の探索は仕事の一部です。探索に楽しさを見出すBtoCとはそもそもの原点が異なります。にも関わらず、レコメンドなど個人に合わせた情報提供がされない場合も多く、昔ながらの「知りたいことは自分で探す」構造になっているサイトが少なくありません。利用者の属性や段階に沿った内容にできないため、一斉メルマガ送信はかえって嫌われる要因になります。残念ながら、BtoCに比べるとまだまだ遅れていると言えるでしょう。

企業の取り組み

今、多くの企業が自社サイトを通じて顧客満足度を向上しようと取り組んでいます。"顧客"を"個客"として識別できる会員制サイトを構築し、顧客の望むコンテンツやサービスを提供して、顧客の囲い込みや他社との差別化に成功する企業サイトも増えてきました。顧客を知るために必要なのは、属性データや個人の嗜好を示す行動履歴のデータです。Webサイトからは個人を特定したアクセス履歴、メルマガ配信からはメールの開封率やメールに記載したURLのクリック率などを、参考データとして得ることができます。しかし、せっかく得たデータが分断され、有効活用できていないことも……。
たとえばアクセス解析と顧客データベースが結びついていないなど、せっかく取得した貴重なデータが活用されないまま、しまい込まれていないでしょうか。また、諸事情によってWebサイト運営・メルマガ配信・顧客管理などの業務を異なるサービスで管理しているケースもあります。この場合、各種データをツールを横断して総合的に分析し、顧客の姿を緻密に描くことが難しかったり、分析に大幅な手間がかかったりなど、有効かつ効率的なデータ活用ができません。

データを十分に活用できて初めて、顧客一人ひとりの動向、嗜好が見えてきます。成功しているサイトでは、データの活用から始めて、個人に合わせた快適さを提供できる企業サイトの構築に取り組んでいます。取得したデータを効率的に活用できる企業、きめ細やかな対応ができる企業サイトは、これからも着実に増えていくことでしょう。

エンゲージメントを高めるための会員サイト

「BtoBの会員制サイトなのだから、シンプルに会員にだけ閲覧可能にできるサイトや専用コンテンツを用意できればいい」「メールでのお知らせが必要ならば、会員全員に一斉メール配信をすればいい」と思っていませんか。ひとまとめに会員サイトといっても、用途・目的によって必要な機能は多様です。自社が顧客のために開設する会員制サイトで、利用者のためにできること、利用者が本当に必要としている機能やコンテンツは何でしょうか?

画一的な機能やコンテンツでは、もはや利用者のニーズに応えられません。貴重な機会、重要な顧客を失うリスクすら伴ってきます。これからはBtoB領域でも、BtoCにも負けない便利なサイト、利用者が満足できる快適なサイトが増え、支持されていくでしょう。

心地よく利用できるサイトを構築し、エンゲージメントを高めるためにまず必要なのは、顧客一人ひとりを理解するためのデータです。顧客データベースと紐付けるための情報の収集・蓄積です。アクセス履歴などの行動履歴と顧客データベースを紐付けることで、顧客の嗜好や状況に合わせた情報提供や、必要とされるアプローチがどのようなものかを判断できます。

そしてもうひとつ、欠かせないのが柔軟性の高い会員制サイトです。適切なデータ収集・分析ができたとしても、相手に応じた情報の出し分けなどの実際の対応策をどう実現するか、という課題が残っています。データを分析して思い描いた施策を実現できる、柔軟な会員制サイトが必要とされています。