会員サイト構築の記事UXライティングとは?
会員サイトに必須のフォーム作成の落とし穴

ストレスのない非同期コミュニケーションを。Webサイトをより使いやすい道具とするための考え方と、ユーザーが不便を感じやすい入力フォームの注意点をまとめました。
会員サイトは顧客とのコミュニケーションツールです。といっても実際に顔を合わせての会話ではないので、その実態はサイトを仲立ちとした非同期の、双方向の情報伝達が中心になります。

ユーザーが楽しんでくれれば、と書いた一言が絆を深めてくれることがあります。しかしその一方で、ほんの短い注意書きから誤解が生じてしまうなど、ちょっとした伝わりにくさがユーザーを足止めしてしまうケースもあります。

ユーザーのリアクションを目の前で見ることはできないので、困るポイントに提供側が気づきにくいのが問題を複雑にします。確認できるのはアクセス数とか滞在時間、問い合わせ数などの数値だけ。なぜかアクセスが少ないな?と思って確認してみると、サイトの一部に閲覧不可の不具合が出ていた……なんてwこともあります。

「非同期の情報伝達」であることの影響が特に大きいのが、お問い合わせ送信や情報登録を受け付ける入力フォームの設計です。ここではサイト設計におけるUXライティングの考え方と、フォーム設計におけるよくある失敗をご紹介します。
 

UIデザインとは、UXデザインとは

UIデザイン、UXデザインはWebサイトの「中身」と「外側」をつなぐ時、留意すべき事柄をまとめた考え方のことです。
 
  • UI(ユーザーインターフェイス/User Interface)
    アプリやWebサイト上でユーザーが接触するポイント。ユーザーが見て触れて使う部分。
     
  • UX(ユーザーエクスペリエンス/User eXperience)
    商品やサービスを使う上でユーザーがする体験。

UIに触れて見て思ったこと、使って思ったことも体験のうちです。すなわちUXとは「UIの使い勝手なども含めてサイト・サービスを利用してどんな体験をしたか」であり、UXはUIを内包しているわけですね。Webサイトを設計する上でのライティング技術はUXライティングと呼ばれます。
 

良いUXとは、UXライティングとは

良いUXにはふたつの観点があります。

(1)ストレスなく使える
(2)愛着を感じる

UXライティングは、商品やサービスを使う時に読む文章のライティング、その技術です。たとえばボタンにのせる文言、フォームに添える説明用のコピーといった細かなパーツの文章の考案もUXライティングです。ユーザーの目を引き買ってもらうため、興味を持ってもらうためのコピーライティングとは違い、Webサイトという道具を使うこと、その体験に焦点をあわせたライティングというわけですね。

水道や電気などのインフラのように(ありがたいものではあるけれど)普段は特段意識することなく、当たり前にそこにあってストレスフリーに使えるもの。Webサイトをそのような「便利な道具」とするためのライティングがUXライティングの1つめの役割です。

2つめは、便利に使ってもらうためというよりも、つながりや絆を作るためのライティングです。たとえば買い物に出てお店の人と言葉を交わし、こちらの要望を汲み取った対応をしてもらったことですっかりそのお店が好きになってしまったことはありませんか。

人に話したくなってしまうような体験、商品やサービスへの愛着につながる体験を作るのもUXライティングです。会員サイトでは、ログイン情報として「ようこそ、○○さん」とお名前を出したり、しばらく使っていない人に近況を尋ね、利用を誘う案内メールを呼びかけるなどのさりげないアプローチが見られます。気の利いたことをやろう!とあまり気負わず、自社にあったやり方を模索してみたいところです。
 

ストレスなく使える道具とするためのライティング

顧客に利用してもらう会員サイトでも、便利さの要となるUXライティングは重要な要素のひとつです。本業とは別に顧客むけに提供する会員サイトは、新商品の情報を届けること、必要となった時に思い出してもらうことを想定しています。そのためには継続しての利用、信頼関係が必要になるというわけですね。

まず会員になってもらうためにも、登録後にプロフィール情報入力やアンケート回答などの対応をしてもらうためにも必要なのが入力フォームで失敗しないよう、基本事項を押さえておきましょう。

1. 入力情報が多すぎる
2. 必須項目や必須形式が伝わらない
3. エラーや入力漏れが伝わらない
 

1. 入力フォームが多すぎる

顧客を知り、その上での細やかなコミュニケーションを目指すのが会員サイトはその性質上、顧客情報データベースとしての側面を持っています。業種は規模は、自社サービスのどのような利用を想定しているかなど、ヒアリングしたいことはいくらでもあります。そのため、会員登録時の入力フォームはボリュームが多くなりがちです。

しかしこれには落とし穴があり、情報入力というのは面倒なんですよね。ログインして使う会員サイトの特性上、メールアドレスやパスワードの入力も欠かせないため、登録時の作業はどうしても多くなります。

登録時に入力する情報の最小単位はお名前・連絡先です。登録時の入力情報はシンプルにする必要がある一方、会員登録は情報収集の大きなチャンスであることは間違いないので、最小単位からどうしても必要なものは何か考え、はかりにかけて決めていきましょう。
 

2. 必須項目や必須形式が伝わらない

電話番号までは不要だろうと思っていたら必須項目だった、半角で入力する必要があるのに全角で入力していた、住所がいくつもの入力フォームに分かれていて文字数や切り方がわかりにくいなど、フォーム入力する際につっかえるポイントは多々あります。

作る側にしてみれば、フォーム入力の注意書きに気づいてもらえないこともあり、説明を増やせばよいというわけではないのがまた難しいところです。解決するために有効なのは、できるだけ指定は少なくすることです。

形式はできるだけ指定せず自由に入力できるようにする、必須項目は赤色のマークをつけてひと目でそうとわかるよう目立たせるなど、工夫を重ねてユーザーの足を止めないようにしましょう。
 

3. エラーや入力漏れが伝わらない

登録やログイン時にエラーになったことがない、いつも一発成功という人は少ないと思います。ですが、このエラーがなかなか慣れないものなんですよね。スマートフォンでサイトにログインしようとメールアドレス・パスワードを入力した後、エラーですべてやり直しになり、心の底からがっかりした……ということはないでしょうか。

一般的に、フォームの入力エラーは確認ボタンや送信ボタンを押した時点で表示されます。しかしユーザーの心情としては送信ボタンを押した時点で自分の仕事は完了しているので、その後に修正をするのはおっくうに感じられます。読み込みが入った後の表示だと場合によってはエラーが出ていることに気づかず、編集や入力が完了したと誤解してしまい、そのまま離脱してトラブルになることもあります。

これを防ぐために有効なのは、エラー内容のリアルタイム表示です。必須項目の抜けがあったり、形式の違いや文字数オーバーなどのエラーが発生した際に即時にエラーメッセージを表示することで、修正のハードルを下げることができます。

そもそもエラーが発生しないようなフォームが理想ですが、人のやることにはどうしても間違いが発生します。フォームの不便さはユーザーにとって不便のもとですが、わざわざそれを言ってくれる人は多くありません。なかなか運営側では気づかないポイントもあるので、きゅうくつな思いをさせていないか、ユーザーの声も聞きながら改善してみるとよいでしょう。

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