会員サイト構築の記事オンラインサロンの魅力とは?
会員サイトにおけるユーザーコミュニティの活かし方

企業が顧客むけ会員サイトができることのひとつ「ユーザーコミュニティの形成」。ユーザーコミュニティがサービスの核でもあるオンラインサロンを例にとり、会員サイト運営において参考にしたいポイントをまとめた。

コミュニケーションツールとしての会員サイト

業界最新ニュースの発信、会員限定サービスの提供など、会員制サイトの機能は企業によってさまざまですが「利用を通して本業である商品やサービスへの愛着、提供側との信頼関係を築くことを目的としている」という共通点があります。情報提供やサービスを介して顧客とコミュニケーションを取ること、「絆」を作ることを目指すわけですね。

この「絆」は、サイトの運営側とユーザーという二者間の関係からさらに広げることができます。その手段がユーザーコミュニティです。顧客による情報発信ができる仕組みをつくり、それに対する感謝をオンラインバッジ等の目に見える形で表すことによってユーザー同士の交流が生まれます。熱心なファンの受け皿としてサービスの一形態となった「オンラインサロン」でもこのような仕組みが機能しているといえるでしょう。

オンラインサロンは著名人・芸能人が本業の一貫として運営するケースが多く、企業が顧客むけに運営する会員サイトのノウハウにそのまま適用するのは難しいかもしれません。しかしオンラインサロンにはファンと一緒に活動し、関係を強化するための工夫がたくさん詰まっています。会員制サイトにおけるユーザーコミュニティを活性化させるアイディアを探してみましょう。

オンラインサロンが提供する新しい価値

オンラインサロンは、現代のファンクラブです。一般的には有料(月額1,000円ほど)で会員限定コンテンツを提供するサービスが多く、同じ価値観をもつ人たちによるコミュニティとなっています。お笑い芸人、起業家、作家、アーティスト、アイドル、さまざまな著名人による「オンラインサロン」があります。

従来の「ファンクラブ」は、イベントなどの先行予約・購入ができたり会員誌やバースデーカードが届くなどの会員限定サービスが提供されるイメージが強いと思います。オンラインサロンにも限定コンテンツがあり「業界の裏側が見れます」「ここだけの話」「秘密厳守」そういった特別感の演出が多様されます。しかし従来のファンクラブと大きく違う部分もあり、それが「ビジネスや学びの場である」というプロモーションです。

「あの人が日々考えていることを最速でキャッチアップできる」「公開前の巨大イベントの舞台裏を垣間見ることができる」「メンバーとして著名なプロジェクトに参加し、実際に活動して経験をつむことができる」このようなサービスを生かして自分自身を成長させよう、挑戦していこうと呼びかける、そこが従来型のファンクラブでは得られない、これまでにはない大きな魅力となっています。

仲間づくりができる、居場所としてのオンラインサロン

著名人とファンという二者だけの関係性だけでなく、ファン同士の社交場としての側面を強くもつこともオンラインサロンの特徴といえます。同じ人のファン同士であれば、同じ人の考え方や価値観に共感している人たち、という共通点があります。

主役であるオンラインサロン運営者と複数メンバーでディスカッションしたり、サロン会員からイベント運営メンバーを募集して作業に取り組んだりすることは個人の成長につながるだけでなく、会員同士の楽しい交流の場となり、仲間づくりにもつながるわけですね。ダイエットや勉強など、一人ではできないことを合宿や塾で成し遂げた、という経験をもつ人もいることでしょう。他者に宣言することで行動せざるを得なくなるなど、人が集まることそのものが原動力になるケースがあります。人からすごいと褒めてもらえたり、励ましあえたり、どんな場合も人との関わりや「人からどう見られるか」は人を動かす力のひとつです。

地域や勤務先のコミュニティに参加して活動してみたい気持ちがあるものの、自分には合わなかったらどうしよう/失敗して居づらくなってしまったらどうしようと感じている人にとっては、オンラインで参加できるため参加も退出もしやすく、気が向けばオフラインイベントに参加することもできる。そういう気軽さも魅力になっているのかもしれません。

マーケティングツールとしての会員サイトにもオンラインサロン的要素がある

顧客との関係構築のために運営されている会員サイトでも、オンラインサロンと同じ仕組みでユーザーとの絆、ユーザーコミュニティを作っているケースが見られます。

たとえばGoogleやYoutubeでは、ユーザーがヘルプを読んでも解決できない困りごとを投稿し、他のユーザーが答える質疑応答の場所を用意しています。質疑応答の投稿回数が増えるなどして貢献するとエキスパートユーザーを評価するプログラムへの招待状が届き、貢献度に応じてシルバー・ゴールド・プラチナ・ダイヤモンドなどのランクが付与される仕組みです。

コミュニティ上でランクバッジが表示されたり、ランクを持っている人だけが参加できる非公開コミュニティへの参加資格が与えられるなど、さまざまな特典が用意されてます。

Googleのヘルプでは「プログラムへの参加メリットはとくになく、金銭的な報酬もない、しかし得た知見を仕事に生かすことは出来ます」としています。このようにビジネスや学びの場として機能している点は、オンラインサロンとの共通点となっています。

・Googleプロダクトエキスパートプログラム
https://sites.google.com/view/teampe/support/Google-Product-Experts-program?authuser=0

公開・非公開の使い分け アンバサダーという参加の形

オンラインサロンが学びの場であることを価値として提供していることからもわかるように、人が何に価値を感じるかはさまざまです。企業が会員サイトを通して顧客に提供できるメリットも、限定プレゼントなどの直接的な報酬だけではありません。

▼提供できる価値の例
・専門家としての知見
・そのような知見を実践を通して学べる経験
・行動に対するランクバッジや証明書などの名誉
・専用の非公開コミュニティへの招待
・運営や顧客同士の交流

企業が運営する会員サイトでは、ユーザーコミュニティに近い形として「アンバサダープログラム」を提供しているケースが増えています。

ビジネス領域ではおもにアンバサダー=「熱心なファン」という意味合いになりますが、お金を払って商品を使ってくれるユーザーでなく、有料でプロモーションをうけおうインフルエンサーをアンバサダーと呼ぶケースもあります。ここで取り上げたいのはプロに報酬の対価として依頼する宣伝行為とは異なり、一般のユーザーに無償で参加してもらうプログラムです。

プレミアムユーザーであることが自慢になるほどのブランドでなければそういうプログラムが成り立たないかというと、そうとも言い切れません。ニッチな専門家としての知見をつみあげ、経験を視覚化できればそれも成長を望むユーザーの価値となります。

「ここだけの裏情報」「限定コンテンツ」というプレミアム感のあるお得さを訴求する方向と、実績や知見を表彰したり経験を価値とする方向。ここに会員サイトで提供できるものは何か、につながる大きなヒントがありそうです。

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