会員サイトとは？会員サイトでできる4つのこと

会員サイトとは、特定の人（会員）のみアクセス可能なウェブサイトのことです。サイトの一部のみを会員に向けて提供するケースもあります。会員サイトのユーザーは、サイトにログインすれば会員専用のコンテンツやサービスにアクセスできます。会員サイトは、ユーザーコミュニティとのエンゲージメントを深め、自社の商品やサービスへのロイヤリティを獲得するために役立つツールです。
 

• BtoB市場において選ばれるために必要なこと
  市場において競合を出し抜き選ばれるためには「価格が優れている」「技術的要件を満たしている」となどの具体的な理由が必要です。しかし、BtoB市場においてそうした直接的な経済的合理性のみで結果が決まるかというと、必ずしもそうとは限りません。

BtoB企業間の取引は長期的な関係が前提としてあり、高度に相互依存的です。企業間の信頼関係が成功の鍵を握るため、最終的な判断には心理的な絆が影響します。
 

• 会員サイトの役割
  BtoB会員サイトは、企業間の関係を強化する重要なチャネルです。会員サイトを運営し、会員のみを対象として限定的な価値を提供する対価として、会員コミュニティとの深いつながり、ブランドへの愛着や信頼が獲得できます。

 

会員サイトでできること

1. 特別なコンテンツやサービスの提供
   会員だけが閲覧できる特別な情報、会員だけが利用できる特別なツール、会員だけが受けられる特別なサービス。会員サイトでは、対象を会員に絞って限定的にアプローチできます。具体的に何が提供できるかはビジネスモデルや目的によって異なりますが、専門家の手による最新の調査結果レポートや教育資料、BtoB企業間で共有される業界情報など、専門家による一次情報など他では得られない特別なオファーを提供することが関係の強化につながります。
    
2. パートナー企業との関係強化
   BtoB企業の会員サイトは、顧客のみならずパートナー企業との関係強化にも役立つ可能性があります。「ビジネスシーンにおいて情報共有やコミュニケーションに悩んだことがない人」は少数派でしょう。同一企業内でも部署をまたげば情報の取り扱い範囲や使用ツールが異なり、コミュニケーションに齟齬が出る…といった事態は日常的に発生しています。会員サイトはドキュメント共有ツール・プロジェクト管理ツール・コミュニケーションプラットフォームとして利用されることも多く、ツール・ルールの共有によりコミュニケーションがスムーズになります。問題解決の話し合いの場（フォーラム・ディスカッションボード）として利用することもできるので、対話が促進され、関係性を強化することができます。
    
3. 長期を前提とした顧客関係の構築
   BtoB市場では、一度築いた顧客関係を維持し、深化させることが非常に重要です。取引開始にあたっては事前調査や複数の関係者を巻き込む手続きが必要になるため、取引開始後に少しくらい安い競合が出てきたとしても、では今すぐ乗り換えましょう、という話にはなかなかなりませんよね。つつがなく日々の業務を進めることも大切ですから、安心できる、信頼できることも大きな価値となります。会員サイトで新しいコンテンツやサービスを継続的に提供し続けることは、顧客による定期的にサイト訪問につながり、商品やサービスへの愛着・信頼関係の構築に寄与します。
    
4. .データ収集とパーソナライゼーション
   ログインして利用する会員サイトの性質上、ユーザーの情報に行動履歴や嗜好などのデータを紐付けることができます。そしてアカウントに紐づいたデータは、パーソナライズされたコンテンツやサービス提供、製品開発やマーケティング戦略に役立ちます。たとえば「会員Aさんが最も頻繁に閲覧したのはどのコンテンツか」「会員Bさんが最も頻繁に利用したのはどのサービスか」といったデータは、これからの製品開発やマーケティングキャンペーンの方向性を決めるための参考となるでしょう。また、個々のユーザーの利用状況は、その人（またはその人と同一の会員グループ）に対するレコメンドのカスタマイズに役立ちます。ネットショップや動画配信サイトにおける「この商品を見た人はこちらも見ています」と同様に、個々会員のニーズを捉えたおすすめができれば会員サイトの価値も増加します。

 

ビジネスを長期的な成功に導く会員サイト

会員サイトは、特別な価値提供により会員コミュニティとの深いつながりを築くことを可能にします。その結果、新しいビジネスチャンスの創出、企業間のコラボレーション促進、自社だけでなく顧客やパートナーも含めた長期的な成功の礎になります。会員サイトはBtoBビジネスにおける長期的な成功を支えるための強力なツールとなのです。