当然のことに聞こえるかも知れませんが、自分が思っていることを相手に分かるように伝えるのは難しいものです。最も避けるべきなのは「こんな感じのサイトの更新が出来るようになりますか?」という聞き方です。殆どのCMSベンダーの回答はYESとなるでしょう。導入後の成功指標の一つである日々の運用がどのようになるのかをCMSベンダーから聞き出すには、具体化して依頼をするようにしましょう。
そのために、CMSベンダーに自社の要件を伝えるための資料をRFP(Request For Proposal:提案依頼書)としてまとめておきましょう。RFPの作成は大変な作業ではありますが、自社社内の意見・要望を整理し、正確でぶれなくベンダーに要件を伝えるために必須であると言えます。RFPには決まったフォーマットはありませんが、一般的な目次をご紹介します。
CMSの導入前にすべてを具体化するのは難しいですが、最低限、コンテンツの種類、各想定ページ数、どのようなスキルを持った人が更新作業を行うのか、コンテンツの更新権限の要不要、承認フローなど、CMSベンダーが「どのように実現するのか」を回答出来るような形式に具体化します。さらに、自社で課題で感じていること、機能一覧でも推測できる公開期限、変更履歴など運用に必須と考える要件を伝えましょう。
上述の「RFPの目次サンプル-CMS化についての内容」で挙げた下記3点をさらに具体的に掘り下げてみましょう。
抜け漏れなく整理するには全コンテンツの一覧を作成してみるのが一番です。例えば以下のようなフォーマットの表にまとめます。
No | ディレクトリタイトル | コンテンツタイトル | URL | テンプレートの種類 | 更新者 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 製品カテゴリA | ドリル-HG101 | /products/drill/HG101.html | 製品詳細A | マーケティング部Aのユーザーのみ | ・ユーザーWeb知識なし |
2 | 製品カテゴリA | ドリル-HG102 | /products/drill/HG102.html | 製品詳細A | マーケティング部Aのユーザーのみ | ・ユーザーWeb知識なし |
3 | 製品カテゴリB | カッターCT-A101 | /products/cutter/CT-A101.html | 製品詳細B | マーケティング部Bのユーザーのみ | ・ユーザーWeb知識あり |
4 | 製品トップ | 製品トップ | /products/ | 製品トップ | マーケティング部のWeb担当 | ・表示する製品カテゴリを選択・順序指定 ・該当する製品カテゴリの中で任意に並び順を指定 |
この簡易的な表にまとめただけででも、階層構造、URLが指定できる、テンプレートを選択できる、どんな人が更新でき、ページでどのような機能が必要なのかが明確になってきます。こういった表があれば、CMSベンダーに提示し、CMSベンダーがどのように実現するのか、回答を得ることが出来るようになります。
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