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効果測定に用いられるROI、ROASという言葉、なんとなくの理解で流していませんか。ROIとROASの違いや、広告運用の新手法、データドリブンアトリビューションについてまとめた。

ROIとは

ROI(return on investment)とは、かけた費用に対してどれほどの利益が得られたかを表す数値のことです。パーセント(%)を使って表します。費用対効果、投資収益率、コストパフォーマンスなどとも呼ばれることもあります。

ROIを算出する数式

(売上-費用) ÷ 費用 × 100 =ROI(%)

ROIの算出例

たとえば、以下の条件で商品が4個売れて、売上が12万円になったとします。
・商品原価が1万円
・販売額が3万円
・商品の広告費用が1万円

ROIは以下のように算出できます。
売上12万円-費用5万円 (商品原価+広告費用)÷費用5万円 × 100
=140

この場合、ROIは140%。1円分の広告に対して1.4円分の利益が発生した、という計算になります。

行なった施策の効果測定結果、費用対効果は、意思決定のための欠かせない情報です。KPIとして設定した数値が伸びていたとしても、そのためにかけたコストがわからなければ、施策が成功したのか、採算が取れているのか、もっとよい手はないのかなど、適切な判断ができませんよね。

ROIを把握することで、より適切な予算配分、計画の改善ができます。

ROIの使いどころ

ROI・費用対効果・コストパフォーマンスという言葉は、単に「かけた費用に対して得られた成果を示す言葉」として、数式を伴わず使われる場合もあります。特にコストパフォーマンスは、消費者が商品を選ぶ時に「商品価格に対してどれくらいのメリットが得られるか」という意味合いで使われる場合もあるので、ますますややこしいですよね。

今回扱う「数式を伴うROI」は、主にWeb上に広告を出稿し、この広告の効果測定の際に使われる言葉、数値です。ちなみに広告出稿以外のマーケティング施策(オウンドメディア運営や、ソーシャルメディアアカウント運営など)において使われることは多くありません。(まったくないわけではありませんが……)

ROIの数式が広告運用の効果測定に向いていない理由は2つあります。1つめは、広告出稿以外では、ROIを求める際に必要となる「費用」が算出しにくいため。2つめは、「施策によって得られた効果」こちらも明確に算出することが難しいためです。Web広告なら、かかった費用、得たコンバージョン、どちらもツールで蓄積して把握できますよね。

これらの理由から、ROIは、主に広告出稿の効果測定の際に使われる言葉・数値となっています。

ROASとは

ROAS(Return On Advertising Spend)はROIと非常によく似た意味合いの言葉です。費用対効果を示す言葉、という点は共通なのでさらにややこしいのですが、数式に使う数値が異なります。

ROASを算出する数式

売上 ÷ 費用 × 100 =ROAS(%)

ROIと異なるのは、売上から商品原価等の費用を差し引いた後の利益でなく、費用も含めた売上から費用対効果を算出していることです。ROASだけを見ていると間違った意思決定をしてしまう可能性があるので注意しましょう。

たとえば、ROASを見ると利益が出ている(ROASは100%以上になっている)けれど、かかったコストを考慮した上で費用対効果を算出するROIで見るとマイナスになっている(ROIは100%以下になっている)、というケースもあり得ます。

上がってきた数値報告を確認する時、ビジネスが成功しているかどうかを判定する時には、ROASだけでなくROIも合わせて確認し、コストを踏まえた判断、意思決定を行いましょう。

ROI、ROASによる効果測定の欠点

上記のROI・ROAS(広告運用の費用対効果の算出式)は、「売上につながった最後の1クリック」のみを広告の成果とする考え方に沿ったものです。

広告にいくら費用をかけ、その結果どれほどの広告表示やクリック(コンバージョン)が発生したか。そして、そこから売上がいくらあがったか。このように広告の費用対効果(1円あたりの利益額)を算出するため、重要な意味合いを持つのはラスト1クリックのみです。

でも実際の顧客行動を鑑みると、売上につながった最終的な1クリックだけが重要、とは限りませんよね。たとえば、Web上でたまたま読んだ記事で紹介されていたサービスが気になり、その後に別の場所で広告を見かけたからクリックして購入した。あるいは、興味のある分野で検索を行ううち、検索結果ページ上で見かけた広告が気になっていたので、別の機会にオーガニック検索から公式サイトに進み、申し込みや購入に至ったなど、売上までの経路はいろいろです。

売上につながる経路の中に「広告」が複数存在した場合、売上に役立ったのは最後の1クリックを獲得した広告だけではありません。それぞれに「貢献度」があります。これを把握することが、本当に効果的な広告、運用方法を見つけるすることに役立ちます。

データドリブンアトリビューションの広がり

ラスト1クリックを獲得したという事実だけでなく、その他の影響も含めて広告の貢献度を評価しよう。その評価を踏まえ、広告を運用しようという考え方が「データドリブンアトリビューション」です。
※「attribution」は帰属する、所属する、といった意味合いを持つ言葉です。

スマートフォンの普及以降、消費者が情報収集を行うタイミングも場所も、実に多様になりました。日々の生活の中では「あれがほしい!」「これについて知りたい!」といった欲求から発生する細かな検索(マイクロモーメント)が次々発生します。

このような検索の際には、ビジネスの成果に直結するとはなかなか想像しにくいキーワードが使われる場合も多くあります。たとえば「検索ボリュームは大きいものの、検索ユーザーの目的が特定しにくく、売上に直結しないビッグキーワード」など。このような検索キーワードが使われる段階では、検索ユーザーは購入や申し込みのためのざっくりとした情報収集を行なっていると考えられます。

「最後の1クリック」が発生することの少ないキーワードに広告出稿することは、一見、成果につながりにくいように見えます。反対に、商品名やサービス名などへの出稿は、成果につながりやすいように見えますよね。しかしここには落とし穴です。

商品名やサービス名で検索する人、すなわちすでに知識を持っている人に対してしか広告を出さないのであれば、おおまかな情報収集を行う段階の人たちに広告が表示されず、商品やサービスを知ってもらう機会を作ることはできません。本当の意味での「広告の貢献度」をふまえた運用が必要です。

ラスト1クリックが発生するか否かだけでない「広告の貢献度」を解析することで、より効果的な広告運営ができます。データドリブンマーケティングについては以前の記事でも紹介しましたが、広告の仕組みにもこの流れは広がっています。ツールの力を、より適切な判断に役立てていきましょう。

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